家族が亡くなった後の手続き完全ガイド|死亡届7日・世帯主変更14日・遺族年金の期限管理【2026年版】
家族が亡くなった後の手続きは 「①死亡届7日以内 → ②火葬・葬儀 → ③世帯主変更14日以内 → ④健康保険資格喪失 → ⑤年金停止と遺族年金申請 → ⑥公共料金・銀行・保険の名義変更 → ⑦葬祭費・生命保険請求 → ⑧相続(別記事)」 の順で進めます。 本記事は 法務省・日本年金機構・厚生労働省の公式情報 をもとに、つらい時期でも漏らさず進められる順番を整理しました。
| 期限 | 手続き | 場所 | 主な必要書類 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 7日以内 | 死亡届・火葬許可申請 | 本籍地・死亡地・届出人住所地の市区町村役場 | 死亡診断書 | 葬儀社代行可 |
| 葬儀後すみやかに | 葬祭費・埋葬料の申請 | 故人が加入していた健康保険 | 申請書・葬儀領収書 | 国保1〜7万円/健保5万円 |
| 14日以内 | 世帯主変更届 | 住所地の市区町村役場 | 本人確認書類・印鑑 | 世帯員が複数残る場合のみ |
| 14日以内 | 健康保険・国民健康保険の資格喪失 | 勤務先または市区町村役場 | 保険証 | — |
| 速やかに(10/14日以内) | 年金受給停止 | 年金事務所 | 年金証書・死亡診断書 | 厚生年金10日・国民年金14日 |
| 速やかに | 遺族年金の申請 | 年金事務所または市区町村役場 | 年金請求書・戸籍謄本等 | 受給権者は配偶者・子等 |
| 速やかに | 公共料金・通信・銀行・保険の名義変更 | 各事業者 | 死亡診断書コピー・相続人確認書類 | — |
| 3年以内 | 生命保険金の請求 | 各生命保険会社 | 保険証券・死亡診断書・受取人本人確認 | 請求期限あり |
| 4ヶ月以内 | 準確定申告 | 故人の住所地の税務署 | 準確定申告書 | 個人事業主・年金受給者等 |
| 10ヶ月以内 | 相続税申告(基礎控除超の場合) | 故人の住所地の税務署 | 相続税申告書 | 相続編参照 |
家族が亡くなった後、最初にやるべきことは?
家族が亡くなった後、最初にやるべきは ①医師から死亡診断書を受け取る、②死亡届を7日以内に提出して火葬許可証を取得(葬儀社が代行可)、③葬儀の手配 です。葬儀後の 10日〜14日以内に世帯主変更、年金停止、健康保険資格喪失 など複数の期限が重なります。死亡診断書のコピーを10部 取っておくことが、後のすべての手続きをスムーズにする最大のコツです。
死亡後の手続きは 「葬儀直後(〜14日)」「1ヶ月以内」「2〜4ヶ月以内」「10ヶ月以内」「3年以内」 と長期に渡ります。気持ちの整理が難しい時期なので、優先順位を決めて1つずつ片付けていきましょう。
葬儀社が 「お亡くなり後の手続き一覧」 を冊子で渡してくれることが多いです。それを基にチェックリストを作り、家族内で 誰がどの手続きを担当するか分担 すると効率的です。1人で抱え込まないことが大切。
死亡届はいつまでに、どこに出せばいいですか?
死亡届は 死亡を知った日から7日以内 に、亡くなった方の 本籍地・死亡地・届出人の住所地のいずれかの市区町村役場 へ提出します。提出時に医師の死亡診断書(または死体検案書)が必須。多くの葬儀社が 無料で代行 してくれます。火葬許可証も同時に発行されます。
必要書類
- 死亡届(右半分が死亡診断書になっている1枚の用紙)
- 届出人の印鑑
- 本人確認書類
死亡診断書のコピーを大量に取る理由
死亡診断書の原本は役所に提出すると返却されません。その後の手続きで何度も必要 になるため、提出前に 10部程度コピー を取っておくと安心です。
必要になる主な場面:
- 生命保険金の請求
- 遺族年金の申請
- 銀行口座の解約・相続手続き
- クレジットカード・ローンの解約
- 勤務先への死亡通知
- 公共料金の名義変更
葬祭費・埋葬料はもらえますか?
故人が健康保険に加入していた場合、葬儀を行った方に 「葬祭費」(国民健康保険:1〜7万円・自治体差あり)または「埋葬料」(協会けんぽ・健保組合:一律5万円) が支給されます。葬儀後すみやかに、故人が加入していた健康保険の窓口 で申請します。請求期限は 葬儀から2年以内。
国民健康保険の場合(葬祭費)
- 市区町村役場の国保窓口で「葬祭費支給申請書」を受け取る
- 葬儀領収書・会葬礼状等を添えて申請
- 支給額:自治体により1〜7万円程度(東京23区は7万円)
協会けんぽ・健保組合の場合(埋葬料)
- 「埋葬料(費)支給申請書」を健保組合または協会けんぽから入手
- 被保険者が亡くなった場合、または被扶養者が亡くなった場合、いずれも 一律5万円 支給
- 被保険者の死亡で家族以外が葬儀をした場合は「埋葬費」として実費(5万円上限)
葬祭費・埋葬料を申請できるのは 実際に葬儀を行った方 です。喪主や費用負担者が対象で、必ずしも相続人でなくてよい点に注意。申請が遅れがちな手続き なので、葬儀後1ヶ月以内には片付けるとよいでしょう。
世帯主変更届はいつまでに必要ですか?
亡くなった方が世帯主で 世帯員が複数残る場合、死亡日から14日以内に住所地の市区町村役場へ「世帯主変更届」 を提出します。残された世帯員が配偶者1人のみ、または配偶者と未成年の子のみなど、新世帯主が明確な場合は不要 です。
不要なケース
- 残った世帯員が 1人だけ(自動的にその人が世帯主)
- 残った世帯員が 配偶者と15歳未満の子 のみ(配偶者が自動的に世帯主)
必要書類
- 世帯主変更届
- 新世帯主の本人確認書類
- 印鑑
死亡届と同日に役所で済ませると効率的です。同じ窓口で 国民健康保険の資格喪失・国民年金の遺族年金請求 もまとめて手続きできます。
年金の停止と遺族年金の申請は?
故人が年金受給者だった場合、厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内 に「年金受給権者死亡届」を年金事務所または市区町村役場へ提出します。配偶者や子がいる場合は 遺族年金(遺族基礎年金・遺族厚生年金) の申請を行います。遺族基礎年金は年額約81万円+子の加算、遺族厚生年金は故人の老齢厚生年金の3/4が目安です。
年金受給停止の手続き
「年金受給権者死亡届」と 未支給年金請求書 を年金事務所へ提出します。死亡後も翌偶数月までの未支給年金は遺族が請求できます。
遺族基礎年金
- 受給対象:故人によって生計を維持されていた18歳到達年度末までの子のある配偶者、または子本人
- 支給額(2025年度):年額816,000円+子の加算(第1・2子各234,800円、第3子以降78,300円)
遺族厚生年金
- 受給対象:故人によって生計を維持されていた配偶者、子、父母、孫、祖父母(優先順位順)
- 支給額:故人の老齢厚生年金(報酬比例部分)の3/4
- 30歳未満で子のない妻は5年の有期年金
遺族年金の申請には 戸籍謄本・住民票・所得証明書・故人と請求者の関係を証明する書類 など多くの書類が必要です。年金事務所で 「相談予約」 を取ってから行くと、必要書類を事前に教えてもらえてスムーズです。
公共料金・銀行・保険の名義変更はどう進めますか?
故人名義の 公共料金(電気・ガス・水道)、銀行口座、クレジットカード、携帯電話、保険、各種会員サービス はすべて名義変更または解約が必要です。金融機関が死亡を把握すると口座は凍結 されるため、葬儀費用等の支払いがある場合は早めに引き出しておくか、相続預貯金の仮払い制度を利用します。
公共料金の名義変更
電気・ガス・水道は各事業者に電話または Web で連絡。新契約者の本人確認書類 があれば名義変更可能。引落口座も同時に変更します。
銀行口座の取り扱い
銀行に死亡を伝えると 口座が凍結 されます。凍結解除には 相続人全員の同意書類 が必要で時間がかかります。葬儀費用等のため、2019年7月から 「相続預貯金の仮払い制度」 により、預貯金の1/3×法定相続分(150万円上限)まで仮払いを受けられます。
クレジットカード・ローン
カード会社に死亡を連絡し、解約手続き。未払い残高があれば相続人が引き継ぎます。住宅ローンは 団体信用生命保険 でローン残高が完済されるケースが多いので、保険金請求の手続きを行います。
携帯電話・サブスクリプション
各事業者に連絡して解約。継続課金されているサブスク(Amazon、Netflix、定期購読など)を 洗い出して停止 しないと、引落口座変更後も課金が続く可能性があります。
生命保険金の請求はどうしますか?
生命保険金は、受取人が各保険会社に死亡を連絡 → 保険金請求書類の取り寄せ → 死亡診断書・保険証券・受取人本人確認書類を提出 という流れで請求します。請求期限は3年(保険法)。1〜2週間程度で受取人指定口座に振り込まれます。
請求の流れ
- 保険証券を確認し、加入している保険会社をリストアップ
- 各保険会社のカスタマーセンターに連絡し、死亡を伝える
- 保険金請求書類を取り寄せる
- 必要書類(死亡診断書・保険証券・受取人本人確認)を提出
- 1〜2週間後、受取人指定口座に振込
知らない保険がある場合
故人がどんな保険に入っていたか分からない場合、生命保険協会の「生命保険契約照会制度」(手数料3,000円)を利用すれば、加盟する全生保で照会できます。預金通帳の保険料引落履歴も手がかりになります。
受取人が指定されている生命保険金は 「受取人固有の財産」 とみなされ、相続財産には含まれません(みなし相続財産として相続税の対象にはなる)。受取人本人がスムーズに請求できるので、相続手続きとは別個に進められます。
よくある質問
死亡届はいつまでに出せばいいですか?
死亡を知った日から 7日以内 に、亡くなった方の本籍地・死亡地・届出人の住所地のいずれかの市区町村役場へ提出します。提出時に医師の死亡診断書(または死体検案書)が必要です。多くの葬儀社が 無料で代行 してくれます。
世帯主変更届はいつまでに出せばいいですか?
亡くなった方が世帯主で世帯員が複数残る場合、死亡日から 14日以内 に住所地の市区町村役場へ「世帯主変更届」を提出します。残された世帯員が配偶者1人と未成年の子のみなど、新世帯主が明確な場合は不要です。
遺族年金はいくらもらえますか?
遺族基礎年金は 年額約81万円+子の加算(第1・2子各23万円、第3子以降8万円)。遺族厚生年金は 故人の老齢厚生年金の3/4 が目安です。子のいる配偶者または子が受給対象で、年金事務所で申請します。
葬祭費・埋葬料はもらえますか?
国民健康保険加入者の場合は「葬祭費」(自治体により 1〜7万円程度)、協会けんぽ・健保組合加入者の場合は「埋葬料」(一律5万円)が支給されます。葬儀を行った人が、加入していた健康保険の窓口で申請します。
故人の銀行口座はすぐに使えなくなりますか?
金融機関が死亡を把握すると口座は凍結されます。凍結解除には相続人全員の同意書類が必要です。ただし2019年7月から 「相続預貯金の仮払い制度」 により、葬儀費用等のため預貯金の 1/3×法定相続分(150万円上限)まで仮払い可能 となりました。